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小ネタ/アイマスとライバル

Last-modified: 2017-05-06 (土) 19:04:30 (382d)
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アイマスとライバル

アイドルマスターは、誰かしらライバル的な存在がいないとオーディションが発生せず物語が前に進みません。
そのため作品毎に設定されるライバルの起用理由、役割には作品の方向性が強く反映されているといえます。
ここでは、アイマスDS以外の紆余曲折の歴史をインタビュー記事の抜粋で辿ってみました。
ライバル関係という軸で相対化することで、あまり評価されてこなかった視点でアイマスDSの立ち位置が明確になっていると思います。

アイマス開発者のライバル関係への言及

同じ事務所のアイドルで、絶対に相容れない生理的な嫌悪感に近い対抗心をもった敵役を交代で担当すると、嫌な対応をされた記憶が全員プロデュースの障害になります。
全力で対立した後で全て「でも仲間だよね」と簡単に決着するのは、良く言えばスポーツマンシップですが悪く言えば予定調和になってしまいます。
そうした課題に直面しつつ育成ゲームとしてライバルは必要不可欠として、互いにライバル意識をもたせるバランスが模索されてきた歴史があります。
是非は脇において開発者の言葉を振り返ってみましょう。

アイドルマスター アーケード(AC)

「キャバクラシステム」と言うように、アイドルに実在感を持ってもらうことで能動的にゲームセンターに通わせることが最重視されていました。
ゲームセンターに出向いてお金を入れてプレイするのに、ギスギスしたやり取りを見せられると関係性は掘り下げられても足が遠のいてしまいます。
ストーリーに沿って対決するのではなく、同じアイドルを育成するオンラインのプロデューサー同士による競技性重視のライバル関係でした。*1

2004年11月24日 「THE IDOLM@STER」開発スタッフインタビュー!

石原D:当時はテレビ東京系で「朝ヤン」が大人気だった頃で、アイドルという存在について、みんながあの世界を知った気分になっている時期だったんです。そこで、レッスンして曲を歌わせて、ガンガン売っていくというアイドルの世界を追体験できるという、非常にシンプルでわかりやすいテーマであれば、プレイヤーも受け入れやすいと考えたわけです。もう一つアイドルを選んだ理由としては、通信を使った対戦ゲームというのが前提だったので、争いや競争が普通に行われているアイドルの世界を扱えば、リアリティも出るしアーケードゲームには最適だと思ったからです。当時はこの選択であっているのかなという不安はありましたが、今では、このテーマで間違いじゃなかったと思っています。

小山P:アーケードゲームでギャルゲーの『アイドルマスター』では、昔のようにプレイヤー同士でキャラクターについて語り合うことができたり、自分の育てているアイドルを紹介し合ったり出来るというところに力を入れていかなきゃダメなんじゃないかと思い、その部分に力を入れるようにしました。(略)プレイヤー同士がみんなで「春香のあそこがイイ」とか、「あずさのココがイイ」とか、誰と誰のユニットが一番とか、そんなコミュニケーションがとれるゲームというものを目指しました。

2005年07月29日 ナムコが生み出す大きなムーブメントとなるか――今後の展開が語られた「アイドルマスター」スタートアップミーティング

本作には家庭用ゲームユーザーを引き込むための要素としては、メールによって、ゲームの中からユーザーへと呼びかける、言わば『キャバクラシステム』(注:また会いたくなっちゃったと思わせること、小山氏独自の表現)が搭載されています。ほかにも、ゲームの画面を撮影できるのですが、そういったものを思い出として取っておき、友だちに自慢できるといった特徴もあります。

2010年08月31日 聖地・ナムコ中野で「アイマス最高!」 アーケード版のネット接続最終日を追う

(イベント中に)感謝状をいただいた時、読み上げられた内容が“私たちが最初に意図していたもの”なんです。意図したことを皆さんが体感して、ご自身の言葉となって、それが私に返ってきた――ということで、他の作品とはまた違う感動をいただきました。

(中略)

『アイマス』のよさは、日常生活を楽しみながら、アイドルたちのことを実感しながら毎日コツコツと暮らしていくのが楽しい、というゲームでした。その部分における大きなファクターの“ネットワーク”と“メール”は切れてしまうんですけど、今の『アイマス』はいろいろなところで身近に感じられるコンテンツになっていると思うので、今遊んでいる人たちの期待に応えてくれるコンテンツになっていくことを祈っております。

※感謝状の全文

―感謝状―

バンダイナムコゲームス

アーケード版アイドルマスター開発スタッフ様

我々プロデューサーは、アイドルマスターに出会った事で、

本当に日常が変わりました。

数えきれないアイドル達との出会いと別れをくりかえし、

沢山の苦い思い、それ以上の楽しい思いを経験し、そして、

数々の奇跡を経て、今ここにいます。

現実での多くの仲間、他のゲームでは得られない、

かけがえのない「団結力」と「愛」をいただきました。

本当にありがとうございます。

きらめくネクストステージは、Xbox360の「アイマス2」ですが、

我々プロデューサーは、これからもずっと765プロダクションを支え、

アイドルを輝かせ続ける事をここに宣言し、

感謝の言葉とさせていただきます。

平成二十二年八月三十一日

765プロダクションプロデューサー一同

【アイマス】聖地のもっとも熱くて、もっとも長い1日

アイドルマスター(360)

Xboxを選んだ理由から、アーケードから引き続き最大のライバルがオンライン上のプロデューサーであると認識していることが読み取れます。
オーディションは育成したアイドルをオンラインで披露する場所であって、オフラインでストーリーを進めるイベントではないということでしょう。
アイドルが感情をぶつけ合う対抗心や、勝たないといけない理由があるライバル関係は強調されていません。

2006年07月28日 Xbox 360で発売される『アイドルマスター』について語る開発陣の魂のコメントを公開!

石原 あとは"戦う"と言うと変なんですけど、ゲームセンターはわりと競争する文化がありますので、それを有効に使うために、女子プロレスとか、女子バレーとか、いろいろとテーマを考えていたんです。

ただ、その中でもアイドルを育てて、ほかのプレイヤーの人と競争して、自分も女の子も業界を上り詰めていくというスタイルが、楽しそうだなと思ったんですよ。

この発想をきっかけに、アイドルプロデュースというゲームをもっともっと練り込んで、現在のカタチになったわけですね。

2007年01月25日 「アイドルマスター」インタビュー:“進化”した「アイドルマスター」の魅力を、プロデューサーに聞いてみました

――ハードをXbox 360にした理由は何でしょう?

坂上 ネットワーク環境の充実ですね。本作はアーケード版からオンライン対戦に対応していたので、家庭用でオンラインが充実しているハードを検討した結果、Xbox 360が候補として挙がりました。

2007年01月29日 [アイドルマスター]総力特集 第2回

坂上陽三氏(Xbox 360版プロデューサー。以下、坂上)「ひとつはオンラインのシステムですね。アーケード版がネットワークオンラインでオーディションというのをやってましたんで、それを有効活用できるハードは何かなぁってことを検討していました。

2007年06月26日 見た目はギャルゲー、でもデートはしない。ヒットした理由は意外なところに!?――『アイドルマスター』開発者インタビュー

坂上:ゲームの中でもっとも重要なのがオーディションによるオンライン対戦で、全国のプロデューサーたちと、自分の育てたアイドルをオーディションに出して対決させて、それに勝ち抜いくことで人気を競い合う、というのが大まかな内容ですね。

ライブフォーユー!(L4U!)

プレイヤーがプロデューサーからファン代表になり、オンラインランキングがあっても育成したアイドル同士の対戦ではありません。
接続率は95%と高いにも関わらず、プレイヤー同士で競争するよりステージ鑑賞を楽しんでいる利用実態に合わせた変更でした。
この時期を境に、ネットワークは対戦要素ではなくDLC配信に利用されていく方針が決定されたと思われます。

2008年02月27日 【特別企画】アイドルマスター ライブフォーユー!誕生秘話(前編)

坂上氏:オーディションでやっぱり対戦があるんで、あまりみんな負けたくないみたいなんですよね。だから勝つために“育成に慣れたキャラ”だったり、“聞きなれた曲”ばっかりを使うみたいなんですよ。こうした傾向は、実はアーケード版から見られましたね。

でも、Xbox 360版アイマスでは、対戦成績を追求せずにもっとシナリオをマッタリ楽しんで欲しいなーと思って、そこでアーケード版にあった「ランクアップリミット」など窮屈なシステムは排除しました。例えば、オーディションをやらずにずっーとコミュニケーションばかりやっていても大丈夫なようにゲーム内容に変えたんですけど、それでもやっぱりアイドルと向き合うと、みんな真剣にトップアイドルへと育てちゃうなぁ、って感じでしたね。

当初、アイマスユーザーがネットを利用するのは30%程度くらいだと予想していたんですが、実際は約95%ものユーザーがマーケットプレースからのコンテンツ購入やネット対戦を行なっていました。

2008年02月27日 【特別企画】アイドルマスター ライブフォーユー!誕生秘話(後編)

―― 前作にあったオンライン要素についてはどのような形で取り入れていくのでしょうか?

坂上氏:今回はオーディションというものがないので、対戦はないですね。当初はコール対戦みたいなものも考えていたんですけど、結果だけを見た「ランキング」という形にしています。(略)なので、前回のオーディション対戦をやりたかった人にはちょっと寂しいかもしれませんね。

―― プレイしようかな、と起動してランキングの映像だけ見て満足しちゃうってケースも多かったですよね。

坂上氏:そうなんですよ、そういう人はめちゃめちゃ多かったみたいです。みんなそこでランキング見て、「この人すごーい」って思ったり。まるで鑑賞ビデオとか鑑賞ソフトみたいな、疲れないゲームなんですよ(笑)。

アイドルマスターSP

ライバルが居ないとアイドルマスターではないという認識をベースに、ストーリーに沿った対決相手が用意されました。
アーケード時代に没になった2人のキャラクターが961プロに所属することは全員が同じ条件なので受け入れが容易でした。
一方、360版で新キャラとして念入りにアピールした星井美希をライバルとして切り離した点はプレイヤー間に格差が出来てしまいました。

2008年9月13日 『アイマスSP』は単なる移植なんかじゃない――ディレ1に直撃インタビュー!!

石原:「誰もライバルがいない世界」というのは『アイマス』には合わないと思うんですよ。アーケード版を最初に作ったとき、強制的にオンライン対戦させることを根底に作っていたこともありまして。

PSPの『アイマスSP』では、強制的なインターネット経由でのオンライン対戦ができないので、ならばCPU側にライバルのような存在を作った方が、何かと世界観に合うのでは……と考え、このような(ストーリープロデュースの)設計になりました。

2009年01月23日 アイマスの原点は猿? アイマスプロデューサー坂上氏インタビュー

――システム面での変化はなんでしょう

坂上:今作ではユーザーとアイドルとの絆を今までよりも強固に作っていこうということから、ライバルとのドラマを通してトップアイドルを目指す「ストーリープロデュースモード」を用意しました。大手プロダクション「961プロ」に所属するライバルアイドルと競い合うことで、例えば春香というキャラが「絶対あたし負けません」と感情的になったりと今まで見えなかった反応、表情が見えます。さらにプロデューサーの自分とアイドル、ライバルの間に微妙な三角関係が生まれたりします。

――ライバルのお話が出てきたんですが、今作では前作主役級だった星井美希がライバルとして登場します

坂上:Xbox 360では一番シナリオボリュームも多く押していたキャラだったので、そのキャラがライバルになるというときのユーザーの反応の大きさといったら(笑い)よく言うじゃないですか。漫画を描いているとキャラクターがひとりでに動き出すって。

アイドルマスター2

竜宮小町の切り離しによる、担当アイドルの実質リストラでプレイヤー間にSP以上の溝が出来てしまいました。
またジュピターのような異性がプロデューサーよりカッコいい振る舞いをしてアイドルを誘惑するのではないかと不安も煽り、撤回の署名活動にまで発展しました。*2
次回作以降、同じ事務所のアイドルで手加減無しの対立構造を作り上げるのは事実上不可能と認識されたに違いありません。
ライバルと対決するという要素自体に否定的な感情を示すプレイヤーの声が大きくなり、アーケード時代の一つの方針が否定された転換点になりました。*3

2010年09月18日 独占インタビュー! 『アイマス2』男性ライバルユニット“ジュピター”、そして“竜宮小町”の秘密を総合ディレクター石原氏に訊く!

――オンラインの対人戦はなく、コンピューターとのバトルになるんですね。

石原 (中略)競うゲームとするからには、競う相手にある程度思い入れが湧くような人物像がないと「なんとしても、アイドルアカデミー大賞を……」といったゲーム中の思いが、薄れてきそうだったので、いままでのユーザーさん向けに、「このアイドルの実力は本物だ……!」「こいつらのほうが、スゴそうだ……」と思ってもらえそうな、実力派ユニットとして竜宮小町を。そして、新規ユーザーさんや、いままでのユーザーさん向けに、強力な“敵”であり、多少はムカつけるユニットとしてジュピターを作りました。この“燃え”の要素を残すためということが、竜宮小町&ジュピター誕生の結論としては最大の理由です(以下略)

――そこで敵となる存在が必要になったんですね。

石原 『アイマス』は“萌え”と“燃え”で言ったら、熱い“燃え”のほうで作ってきました。女の子たちは無条件にかわいいという存在ではなく、いっしょに苦しさを乗り越えていくことでかわいく見えたり、好意を持ったり、好きから大好きに変わっていくことが狙いでした。

ですが、オンライン対戦がないと切磋琢磨する要素に、真剣味が減り、燃え成分が減るのではと考えました。そこでライバルが必要だと思いまして。

また、とくに今回の『アイマス2』には“フェス”という、相手の顔の見える、対バンをゲーム化した仕様もありますから、余計に顔の見える個性溢れるライバルは必要だと思ったわけです。

――当初から961プロを復活させる予定だったんでしょうか?

石原 はい。初めから961プロを使おうと思っていました。けっこうまえから明言していましたし。しかし、961アイドルをどうするかは、わりといろいろ考えました。でも最終的に考えたのは、プレイヤーには男の子が多いので相手が女の子だと憎み切れない、ということでした。

もともと『アイマスSP』のライバルキャラクターは憎ませるつもりはなく、765プロのアイドルたちのライバルとして、女の子どうしの戦いをプロデューサーが見守る物語にしていました。結果、アイドルモノらしい予定調和の大団円感は出せたのですが、“本当に負けるんじゃないか?”という、ハラハラ感は少し減ってしまったかなと思っていました。

今回、『アイマス2』は、『SP』でいうところのストーリーモードが基準となっていますが、“燃え”の復活のためにも、『SP』のように、エンディングで絶対に大団円を見られるという1本道のシステムにはしていません。エンディングは分岐しますので、本気で勝ちに行かないと大団円を見ることができないんです。

ですが、“こいつらは空気を読んでこないんじゃないか?”と思ってもらえるようなライバルを作らないと、結局、エンディングが分岐することになっていても緊張感は失われます。だから、どうしてもある程度は悪役に徹してもらうアイドルが必要だったんです。

また、別の側面として考えたのは、ライバルアイドルはある意味、オンライン上の別ユーザーのように、プロデューサーのライバルでなければならないということです。であれば、男という性別のアイドルにすれば……と考えたのも、ジュピターが誕生する際の考えのひとつです。

オフライン上の環境だけでいかに芸能界という広い世界を見せることができるのか……。この考えかたは、いろいろなことに影響していると思います。

2010年10月25日 ■プロデューサーであるファンの皆様へ

宿敵961プロのライバルユニット「ジュピター」についてですが、男性アイドルの登場に動揺されていらっしゃるプロデューサーの皆さんがいらっしゃるのは承知しております。採用に際しては、社内でも賛否両論の長い議論が交わされました。

しかし、”動揺するほど”の宿敵こそ、プロデューサーとアイドル達との団結力を強め、絆を深める力があると確信して採用しております。

また、オンライン対戦の有無についてですが、アイドルマスターの原点となるアーケード版は、先日9/1のAM1:59のオフライン化まで、五年間もの長きに渡ってオンライン対戦をご愛顧いただきました。

家庭用移植の前作Xbox 360版「アイドルマスター」も、オンライン対戦を搭載して発売いたしました。しかし、家庭用となった際には、じっくり何度も自分のペースでプレイするというのが主となり、オンライン対戦の利用率は、さほど振るいませんでした。

こうした点から「アイドルマスター2」ではステージ対戦はNPCとの対戦を中心とし、家庭用ゲームとして、シミュレーション要素とNPCとのステージ対戦の関係を新たなゲームシステムとして練り上げていくことで、攻略性を増し、よりアイドルプロデュースをじっくりと楽しめる方向へと転換いたしました。

ワンフォーオール(OFA)

過去の紆余曲折を経て、プレイアブルではない765プロとは別に所属して、駆け出しのアイドルのように蹴落としてでも這い上がるようなダーティな対抗心を見せないライバル専用キャラクター玲音が登場しました。
13人に対して1人のスーパースターという構図では、アイドル1人1人に特別な因縁を持たせるのは無理があり、2のインタビューで語られている「顔が見えるからこそ競うことに思い入れがもてるライバル」になれていません。
アーケードの要素はライバル対決と、アイドルたちのことを実感しながら毎日コツコツと暮らしていくことですが、後者の需要を満たす方向に向かうことが決定的になりました。

2013年03月24日 アイドルマスター:リアル世界に飛び出し始めた仮想アイドル 人気の理由は

一方で現実のアイドルと仮想のアイマスには明確な違いがあり、守るべき線があるという。人気アイドルグループ「AKB48」では、メンバーの人気投票「総選挙」が毎年開かれ、テレビや新聞でも取り上げられるほど注目されているが、坂上さんは単純に優劣を決めるような総選挙はしないと言い切る。「現実のアイドルは厳しい競争社会ですが、ゲームのアイドルは皆で協力することが大事なんです」という。

2014年05月08日 【坂上です】ワンフォーオールの世界感

●トップアイドル『玲音』の存在!

そんなアイドル界の象徴としてトップアイドルの『玲音』が登場します。

『玲音』はこの世界のアイドルの中でランクの枠を超えた「オーバーランク」です。

彼女は、ライバルを倒す、トップアイドルを目指すといった勝敗や名誉よりも、今、自分の

唄っているステージを観にきているお客さんを最高に楽しませたい!自分も最高に楽しみたい!

といったある意味で「ナチュラル ボーン アイドル(生まれながらのアイドル)」です。

いちいちカタカナ表現なのは、なんだかそれくらい違いますという表現です(笑)

そんな『玲音』ですから、765プロのアイドルたちも同じフェスを盛り上げる仲間と考えています。

2014年04月26日 教えてガミP! 『ワンフォーオール』プレイ動画その5:神崎蘭子が踊る!(ガミPインタビューもあるよ)

北口 先ほど、プロデューサーの成長に併せて選択可能な要素が増えていく、というお話が出ましたが、その辺りをもう少し詳しく教えてください。

坂上 これも“原点回帰”の一環です。アイドルを成長させることは大切ですが、一方で、プロデューサー自身の成長って何かと考えて、実感を持ってトッププロデューサーに成長していくことをわかりやすく伝えたかったんです。そこでシーズン目標を設定し、それを達成することでランクアップし、楽曲やプロデュースできるアイドルが増える仕組みを取り入れることにしました。

北口 “原点回帰”にこだわられているのには、何か理由があるのでしょうか?

坂上 (略)やはり『アイマス』といえば、小さな事務所を舞台に、新人アイドルたちといっしょに成長していく、というところが醍醐味ですからね。アニメや派生作品も認知され、世界観が大きく広がったところで、改めてユーザーの皆さんが大切に思ってくださる“765プロ=原点”に立ち返り、そこにある“温かみ”を描こうということで、方向性がまとまったんです。

アイマスDSにおけるライバルの機能性

アイドルマスターDSには、アイドル1人に対して背景の違いに応じた固有のライバル1人がついています。オンライン対戦がなくなった代わりにCPUのライバルを立てた点ではSPと同様ですが、主人公1人に対する関与の大きさが異なります。
プロデュース視点からアイドル視点になったことで、営業、レッスン、オーディションはアイドルに指示するものから、自分が経験するものになりました。
アイドルの悩みが、歌と踊りが上手くなりたいなどのパラメータで表現できる技術的問題だけで済めばプロデュース側では管理しやすい素直な子という利点ですが、アイドル側になるとストイックに数字を上げていれば満足する子は感情移入しづらい欠点になります。
1回限りのオーディションが自分の未来を左右する世界で、序盤は実力をつける話で誤魔化せても、最後まで感情のない機械のようにアイドルアルティメットに向けたトレーニングに明け暮れる事を強いられる展開では物語の起伏が乏しくなります。
同じ事務所のメンバーをライバルにして競い合ってもいいでしょう。それは実際、DSでも組み込まれていますが、終始3つどもえの関係では殺伐として全員を好きにはなりにくいでしょうし、ザッピング形式なので3人分プレイするとコピペに見えます。
こうした背景から、必然的にそれぞれのシナリオに絡む765プロ数人と専用のライバルが、ストーリーを各主人公独自の方向に誘導するシステムになっていると推察できます。言い換えるとシステム主導で配置された合理性が読み取れます。*4

アイマスシリーズのライバル関係との違い

アイマスDSでは、新しい出会いのために、新しいアイドル、事務所、ライバル、システムが用意されました。SPと同時期に企画が立ち上がった事、765プロベースで同じ事をやると整合性が取れなくなる事など詳しい背景はインタビューで語られています。
ストーリー主体のDSは主人公のアイドルの心理描写はもちろんですが、765プロではなくプレイアブルでもないサブキャラを1対1で寄り添わせ、微妙な距離をとって細かく主人公の物語を進行させることで感情移入を高めています。

手法自体は言葉で説明すると単純すぎて重要に見えませんが、当時のアイマスでは事情が異なります。

  • DS前後のアイマスに期待されたライバルの役割
  • DS前後のアイマスのライバルが生み出した課題


こうした視点でDS前後のシリーズ作品を振り返ってみると、DSでは以前のアイドルマスターのライバルに期待される役割を継承しながらも、それまでにない立ち回り方をしている点で革新的だったことが判ると思います。
それはアイドル視点でストーリー主体だから必然的にそうなっているだけ、主人公が3人ではない他の作品では出来ないというなら、まさにそういう特別な体験をさせる事がアイマスDSの価値であることが逆説的に証明されます。

アイマスDSは「外伝」ではない

ここではライバルに絞って整理しましたが、当時は過去作にあってDSに無い差異ばかり批判され、DSにあって他に無い成果は殆ど見向きがされず、暗に「正式なアイマスではない」と言うように「外伝」と前置きされて紹介されてきたので過小評価されている部分がいくつもあります。
現在では当時のDSに向けられた「これが無いとアイマスではない」というような特徴を全て備えたアイマスはありません。ファンもゲーム、アニメ、コミック、イベントなど重視するコンテンツそれぞれバラバラ。良くも悪くも「みんなまとめてアイドルマスター」というしかない状況です。
そんな固定概念にとらわれない目線でアイマスDSに触れられる今だからこそ、レトロゲームと割り切って見る事が出来る時間が経った作品だからこそ、ここにしかない体験が出来るアイドルマスターの1作品として平等に扱っていい頃でしょう。
不当な評価も含めて語り尽くされた感のあるアイマスDSの欠点ではなく、功績に目を向けることで、他の作品にフィードバックされて恩恵を受けることがあるはずで、逆に目を背けても余計な足枷が増えるだけだと思います。


*1 オンラインならではのオーディションバトルに関するレビューが参考になります。
*2 8,500件の署名が集まったようです。
*3 後に時間と予算の制約があったと釈明されていますが、結果的にストーリーの幅を広げるチャンスを閉ざしてしまった事には変わりありません。
*4 ゲームの主役はシステムで“シナリオは脇役”と、シナリオライター(ディレ2)が述べてます。